2025.11.10 未分類

市内視察「ケンミン食品篠山工場」

青藍会は、市内のケンミン食品・篠山工場(ビーフンファクトリー篠山)を視察しました。同工場は冷凍食品の主力拠点として1日約9万食、月約190万食を生産し、全国のスーパーや生協へ供給しています。2025年導入の連続式18基ラインは1分1窯・日約500窯、最大毎分120パック。計量から凍結・搬送までをロボット化し、旧体制に比べ人員効率を大きく改善しました。

製品は看板の「ケンミンの焼ビーフン」を中心に、汁ビーフンや春雨、ライスペーパー等を展開。100種類超の調味料からつくる自社調味液と、「麺・肉・野菜を一体で炒める」工程により、家庭のフライパン調理を大規模に再現しています。-30℃のトンネルフリーザーで急速凍結し、解凍時の品質を保持。X線・金属・重量チェックの多重検査で安全性を担保しています。一方、凍結品の霜でロボットが掴み損ねる課題やパレタイザー未導入など、更なる自動化余地も確認しました。

原料は主にタイ産インディカ米ですが、将来的な国産化を目指し、ジャポニカ米での製造研究を継続。温暖化による作柄変化も見据え、地元で「米から麺まで」を完結する可能性を探っています。食品ロス削減では、規格外品の社内活用やメタン発酵原料供給など循環型の取組を推進。福利厚生は年間休日の段階的拡充(目標120日台)、社食のビーフン/春雨食べ放題、資格奨励金や海外研修など、人材定着に重心を置いています。少子化で新卒採用が難化するなか、**技能実習(企業単独型)**や広域採用での人材確保も進めています。

地域連携では、地元学校給食への乾麺供給やトライやるウィーク受入、団体向け工場見学を実施。ふるさと納税向けの新商品開発依頼もあり、過去には黒豆ビーフンの実績が生まれました。近年はアレルギー配慮のグルテンフリー需要が高まっており、同社は新領域への挑戦を強めています。長期構想として、工場周辺に飲食・体験等を組み合わせた「ケンミンビレッジ」も検討。生産の高度化×観光・学びの場づくりによって、産業と地域の相乗効果が期待されます。

市としての示唆は三つ。
①研究・教育連携の強化(国産米ビーフン研究の可視化、学校・市民講座との接続)。
②産業観光の磨き上げ(個人向け工場見学の受入体制づくりを市・観光と支援)。
③地場食材×返礼品の共同開発(グルテンフリー等の新需要にも対応)。

市内の強いものづくりを、雇用・教育・観光へとつなげる“地域の設計力”が問われています。